オランウータン～頭に葉をのせて雨をしのぐ

「地球の仲間たち」という表紙の写真を楽しみにしている月刊ジャフメイト。

６月号の表紙は「頭に葉を載せて雨をしのぐオランウータン」写真家の岩合光昭さんの写真です。

オランウータンの母親が大粒の雨が降り始めたとき枝を折って葉の部分を頭の上にのせ、そばにいる子供の頭にも小さな葉がのせられていたそうです。まるで傘をさしているようですと文章につづってありました。

小さい葉では雨はしのげませんがこんなことをするのですね。

いつだったか随分昔のことになりますが、動物園に行ってオランウータンのおりのそばに立ってオランウータンを見つめていたら、オランウータンが私を見つめながらおりの外に片手を出しました。

じーっと私を見ているのでおりのすぐそばまで行きました。

私はオランウータンの出している手をしばらく見つめながら「もしこの手にさわって何かあったらどうしよう」と考えました。でも、ちょっぴり怖いけど手を握ってあげました。すると、握り返してくれたのです。

オランウータンの手を握っていると胸がジーンとしてきて涙がでてきました。

淋しかったのかもしれない。

あの優しいまなざしと手の感覚は今でも忘れません。

動物園の人にしかられるかもしれませんがとても貴重な体験でした。

オランウータンありがとう。